この季節、玄関のドアを開けるとキンモクセイのいい香りがします。
つんはこのキンモクセイの香りが小さい頃から大好きで秋だけではなくて1年中どうしても自分の手の中にその香りを持っておきたかったのです。
今は大人になってある程度のお金を持つことができるようになりました。
それに、技術も進歩してかつて描いた夢も容易に叶うようになりました。
キンモクセイの香りを香水や練り香、芳香剤として販売されているので簡単に、そして安価に手に入れることができるのです。
小さい頃、お金も無ければそれらを買ってもらうことも出来なかったつんはかつて話したことがあるように「買えないモノ、売ってないモノは自分で作る」精神で自分で香水を作ることにしました。
図書館で香水の作り方を記した本を借りてきました。
今思えば子どもには難しい本でした。
手に入らない材料や道具もたくさんありました。
それらも含めて騙し騙しで作るつんの姿はまるで魔女のようで、大きなお鍋に怪しい材料を入れてグツグツとかき混ぜるまさにあの姿と重なっていました。
って言っても、火を扱うのは危険だと判断したので火は使ってないけどね。
つんってば意気地なし。ぷぷ。
そうして完成したなんちゃって香水は透明感もなく上手に花びらをこせなかったので花びらもたくさん入ってるしで、見た目は最悪でした。
だけど、蓋を開けるとキンモクセイっぽい香りがするのです。
小さな瓶に入れてたんだけどいつしか真っ黒になって、日が経つごとにキンモクセイの香りは違う香りになっていきました。
そうです。
アルコールを使ってないので中身が腐っていったのです。
あれから20年くらい経ちました。
この前、熊本のとあるデパートで「京都展」みたいな催し物がやっていてキンモクセイの練り香が売ってありました。
香りを嗅いだ瞬間に買おうと手に取ったけど、「キンモクセイの香りってあの時期にしか嗅げないからきっといいんだよ」と思うと急に購買意欲が無くなって商品を置いてその場を離れるのでした。
幼い頃のつんがここにいたら欲しがっただろうなぁ…なんて思いながら家路に着きました。
今の時期、お散歩をしながらあの小さなオレンジ色のキンモクセイの花びらを見上げながら「来年もまた見られるといいな」と思うつんなのでした。
つんはこのキンモクセイの香りが小さい頃から大好きで秋だけではなくて1年中どうしても自分の手の中にその香りを持っておきたかったのです。
今は大人になってある程度のお金を持つことができるようになりました。
それに、技術も進歩してかつて描いた夢も容易に叶うようになりました。
キンモクセイの香りを香水や練り香、芳香剤として販売されているので簡単に、そして安価に手に入れることができるのです。
小さい頃、お金も無ければそれらを買ってもらうことも出来なかったつんはかつて話したことがあるように「買えないモノ、売ってないモノは自分で作る」精神で自分で香水を作ることにしました。
図書館で香水の作り方を記した本を借りてきました。
今思えば子どもには難しい本でした。
手に入らない材料や道具もたくさんありました。
それらも含めて騙し騙しで作るつんの姿はまるで魔女のようで、大きなお鍋に怪しい材料を入れてグツグツとかき混ぜるまさにあの姿と重なっていました。
って言っても、火を扱うのは危険だと判断したので火は使ってないけどね。
つんってば意気地なし。ぷぷ。
そうして完成したなんちゃって香水は透明感もなく上手に花びらをこせなかったので花びらもたくさん入ってるしで、見た目は最悪でした。
だけど、蓋を開けるとキンモクセイっぽい香りがするのです。
小さな瓶に入れてたんだけどいつしか真っ黒になって、日が経つごとにキンモクセイの香りは違う香りになっていきました。
そうです。
アルコールを使ってないので中身が腐っていったのです。
あれから20年くらい経ちました。
この前、熊本のとあるデパートで「京都展」みたいな催し物がやっていてキンモクセイの練り香が売ってありました。
香りを嗅いだ瞬間に買おうと手に取ったけど、「キンモクセイの香りってあの時期にしか嗅げないからきっといいんだよ」と思うと急に購買意欲が無くなって商品を置いてその場を離れるのでした。
幼い頃のつんがここにいたら欲しがっただろうなぁ…なんて思いながら家路に着きました。
今の時期、お散歩をしながらあの小さなオレンジ色のキンモクセイの花びらを見上げながら「来年もまた見られるといいな」と思うつんなのでした。